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TPS40 (GREY/SILVER DAISY) Build Log

TPS40 というカスタムキーボードのキットを組み立てたので、そのビルドログを書く。

TPS40 は、DEADLINE STUDIO が手がける 40%レイアウトのキーボード。日本では遊舎工房さんがベンダーとなって Group Buy を開催しており、自分は 2023 年 5 月の GB で注文し、2023 年 10 月に届いた。
接続端子は USB Type-C で、 DAISY(横ずれ配列) と PLANCK(格子配列) の二つのレイアウトが選択できる。無線接続も可能だが、遊舎工房さんの GB 版の場合は非対応とのこと。

最近でも遊舎工房さんのツイートを見ていると何度か入荷アナウンスをしているため、手に入る機会は今後もあるかもしれない。

40%キーボードというサイズが自分は好きで、Corne Cherry V3 から自作キーボードを始め、Keyball 39 → cocot46plus → Keyball 44 と乗り換えてきた。そんな中 40%かつカスタムキーボードかつデザインが可愛いキーボードの Group Buy が開催されると聞いて、44,000 円という値段に渋っていたものの清水の舞台を飛び降りる気持ちで買ってみた。結果としてはかなりの大満足となっている。

Build Log

さてこの TPS40 だが、製品自体はとても良いもののサポートがあまり良くないという評価を見かけるが、自分もそうだね...となってしまった。
まずビルドガイドが用意されていない。同梱物にガイドにあたる図の紙が入っているが、IKEA の説明のような図があるだけでそれだけではさっぱりわからなかった。DEADLINE STUDIO の Discord サーバーに TPS40 専用のチャンネルがあるのだが、そこでのビルド方法についての質問には「有志の組み立て動画があるのでそちらを見てくれ」とのこと。以下の動画が参照されていた。

他に情報は見つけられなかったため、自分もこの動画を食い入るように見ることでなんとかビルドできた。幸い不具合もなかったため自分はチャットを深追いしたりはしていないのだが、困ったことがあればチャンネルで相談するのも良いかも。

組み立て中の写真

ボトムケース。これがかなり重い。

六角形の溝にクッションシールを貼っていく

おそらく「Titanium stonewash shrapnel」と呼ばれているもの。同梱されている IKEA の説明のような図ではこのパーツについての説明がされていて、PLANCK と DAISY でねじ止めする場所が違うので注意。

この図だけではなんのこっちゃとなるので、動画と見比べながら止めていく。

溝に乗せたところ。TPS40 はカスタムキーボードでよくあるガスケットマウント方式とのことで、これは PCB を固定せず、クッションで沈み込ませることでタイピング時の底打ち感を抑えることができるとのこと。

PCB やトッププレートを乗せたところ。

完成!

VIA

TPS40 のキーマップを変更するには VIA という Web アプリを使うとのこと。 自分は今まで Remap か、 GitHub の qmk_firmware リポジトリを手元に落としてきた上での直接ビルドしか経験したことがなかったので、今回初めて VIA を使った。 VIA とは何か?についてはこちらのサリチル酸さんの記事がとても参考になった。

TPS40 のキーマップは 2024/02/12 現在 VIA の Web アプリ上ですぐ使えるようにはなっておらず、自身でキーマップの JSON ファイルをアップロードして利用する必要がある。VIA の GitHub リポジトリにプルリクエストが上がっているが、まだマージされていないようだ。
そのプルリクエストに含まれている JSON ファイルをダウンロードし VIA の Web アプリでアップロードすることでキーマップの編集ができるようになる。詳しくは上記サリチル酸さんの記事に記載されているのでそちらを参照のこと。
注意点として、DAISY レイアウトの場合は tps40a.json、PLANCK レイアウトの場合は tps40b.json となる。

完成

キーキャップはPBTfans Doubleshot WOBを遊舎工房さんで見つけて購入した。完全に同色というわけではないけど、ある程度揃えられていて良い。

所感

ダークグレーとシルバーのケースがとても好みで可愛い。デスク上での佇まいも良く、かなり所有欲を満たしてくれる。
打鍵音もアクリル積層ケースと比べて吸収されずっしりと鳴る感じがするのもわかる。ケースがかなりの重さのため打鍵時の安定感はありつつ、ガスケットマウントにより比較的柔らかめな打鍵感なので指も疲れにくいように感じる。

配列としては、元々使っていた Keyball 44 と大体が同じなものの一番右の修飾キー列がないため、そのあたりのキーマップを見直す必要があった程度ですぐ慣れることができた。

ということで TPS40 のビルドログだった。組み立て自体はちょっと難易度高めだったが、完成したものを見るとそれを忘れさせるくらいに満足している。かなりキーボード欲も満たされてしまったので、しばらくはこれで遊びたい。